とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

おちょやんが最終回を迎える話

NHK連続テレビ小説「おちょやん」が明日2021/05/14最終回。つら…

元々おもしろくてハマって見ていたが、22週頃の怒涛の伏線回収により精神が持っていかれて鬼ハマりしてしまった。

主演の杉咲花のラジオまで聴くほどハマっておるけどあの杉咲花っていう女優はすごいね…普段は鈴のようにころころ笑う若い女の子なのにドラマの中ではいろんな役を見事に演じ分けて…。いだてんのシマちゃん役も良かったし。

 

明日の最終回、因縁の元夫・一平と2年ぶりに同じ舞台に立つ千代ちゃんが描かれるはずなのだが、なんかもう普通にその舞台を観に行ってる人の気持ちになっておる。

 

ざっくり言うとこんな感じのドラマ。

・千代は子供の頃から父親に苦労させられていて人間力がハンパない

・なんやかんやあって女優の道を進む千代。匿名のファンから送られてくる花籠が心の支え

・一平は千代の魂の双子みたいな、2人合わせて一人前みたいな、互いに支え合うべき存在。千代が父親により売春宿に売られそうになったとき、一平は千代の奉公先の人たちと連携して千代を救ったりしたし、千代が最愛の弟と再会し再度つらい別れをした時も寄り添っていた。逆に一平が親からの愛をうまく受け止められず苦しんでいるときに寄り添い、一平の代わりに一平の母に激怒したりした

・2人の結婚シーンは本当に感動的で私の中の朝ドラ結婚シーンランキングベスト1に選ばれた

・が、一平がその弱さ故にまさかの不倫。千代は許そうとするけど不倫相手の妊娠が判明、千代との間には子供ができなかったこともあり離婚することになり、なんやかんやあって追い詰められた千代が失踪

・そこへ昔ケンカ別れした継母が現れ、実はその継母がずっと千代を見守っており花籠も継母が送っていたことが判明

・継母は継母で苦労して女手ひとつで娘と孫を育てており、時が経つにつれ自分が千代にした仕打ちを悔やんでいた

・継母の忘れ形見となる孫と千代は本当の親子のように暮らしていた

・縁あって声の掛かったラジオドラマに出演しそれが大ヒット。一平含めた古巣の人達の耳にも入る

・恩人の頼みもあり古巣の舞台に立つことにした千代

 

という感じ。継母のところが心震える怒涛の展開だった。こういうシスターフッド系の話すごい好き。継母は初期は千代を追い出す悪役として描かれていたが、それが再登場すると継母単体が千代を追い出したのではなく貧困による無教養・当時の女性の自立の難しさが諸悪の根源であることが分かってくる。はー…つら。

 

でも一平との結婚までの流れも本当に感動的だったので、不倫により一平の株が地に落ちてからも一平に期待せずにいられない。思い返すと道頓堀から千代を逃がす時に、船で川を下る千代と橋の上の一平が視線を交わすが言葉は交わさず、一平が横の芸妓に「いや、相変わらず汚い川やなと思ってな。」なんて言うシーンや、弟・ヨシヲを引き留められず自分はまた独りだと泣く千代を抱きしめて「お前は1人やない。俺がおる。」と言うシーンは名シーンだと思う。だからこそ不倫の衝撃は大きかったけどね…元々弱い人間なんだけどあまりにお粗末でね…千代との別れのシーンもあんまりにも千代への配慮が欠けてたし。

今のところ不倫相手(現在の妻)への配慮もあって一平は千代に対して冷淡というか事務的な態度だけど、成田凌の名演もあって一平の本心は想像できるところ。一平にとって千代は恩人であり母であり唯一の理解者なのに、それを自ら傷つけ手放してしまったんよな。その後悔や感謝の念をちゃんと千代に伝えてほしい。明日の最終回で一平がどんな風に描かれるのか興味ありすぎる。何もないかもしれないけどそれはそれでいいというか私の中では完結してるから。きもいな何コレ。

 

あー楽しみなようなコワイような…おちょやんロスがいまから心配や。