とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

フェミニズム本を読む話

女の子は本当にピンクが好きなのか (河出文庫)
ピンクをめぐるフェミニズムの戦いと妥協の歴史について。
強い口調ではなく、自省を含めた「ほんとにそうなのかな?」という視点が多くて読みやすい。
ムスメのことを考えながら読んで、いろいろと思うところあった。
保育士・事務職・アシスタント職など、女性が多く女性からの人気の高い職のことをピンクカラーと呼ぶことを初めて知った。ブルーカラー・ホワイトカラーとの類義語。
昔は女性は明らかに差別され、「女に学問は要らない」という時代から、今は目に見える差別は減ってきているように見える反面、理系脳の女性が自ら文学部に入ったり、結婚出産後も働きやすかろうと自らピンクカラーを選んだりして、結果的に狭き門だったり低賃金・ハードワークに陥り、男女間の賃金差がなかなか縮まらないみたいなのを読んで、なんかわかる気がするなーと思った。
男は「育児しやすいか」なんて基準で仕事を選ばないけど、女はどっかにそういう基準がある気がする。
ましてや、女子学生のテストの点から何十点も差し引く医大の話なんかを聞くと、目に見えない差別である分、タチが悪い気さえしてくる。

なんていろいろ考えさせられる本だった。
ムスメには窮屈な思いをせず、のびのびと自分の才能や能力を活かせる、喜びに満ちた人生を送って欲しいと思う。
そんな国に日本がなって欲しいと思う。