とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

秋に思ったことたちの話

◆夏が去り秋の空気の中でムスメがおもちゃのラッパを吹くのが楽しげに聞こえて上手上手!と褒めていたところ、旦那がやってきて「あんたムスメちゃんがラッパを吹くと喜ぶ傾向にあるよね。」と指摘してきたのだったが確かにそうなのであった。なんならムスメがラッパを吹いていないときに「ねえねえ!ラッパ吹いて!」と頼むことさえするのであった。

これには一応わけがあって、けっこう赤ちゃんの頃におもちゃのラッパをほうぼうからもらい、かたっぱしから与えてみたが少しも吹かず、もっぱら歯がためか鈍器として使われていたのである。それがある日、なんか全然関係なくムスメの動画を撮っていたら、突然おもむろにラッパを手に取りプーと吹いたのである。不意を突かれたのとムスメの初ラッパを映像にとらえたという興奮でカタルシスを覚えたものであった。

という記憶か鮮明にあるのと、あと単純にラッパを吹くムスメがめっちゃカワイイという理由でムスメがラッパを吹くと喜んでしまうのであった。

 

◆10年弱前、なんかしょうもない仕事で外出した帰り、得意先から出てきたらそれが西向きだったようで、目の前に黄金色の夕焼けが広がっていたのであった。なんとも荘厳で、思わず立ち止まって空を見ていたのであった。

なんかその時急に、まだこの世に存在もしていない自分の子どもにこんな景色を見せたい、となぜか思ったのだった。なんかこんな景色が見られて、生きててよかったなぁとも同時に思ったのだが、なんか「自分の子ども」を意識したのがこの時初めてだったような。

時を経て紆余曲折あり旦那と結婚しムスメが産まれたのだが、なんかあの時と同じようなキレイな空を見るとあの時の気持ちを思い出すなどするのであった。

 

◆先週土曜にTちやの結婚披露宴があり馳せ参じた。年々結婚式で感動しがちになっているのだが今回も式の新婦入場からもう泣いたのであった。やはりムスメが生まれると花嫁の母に感情移入してしまうようで、うちのムスメもこんなにたくさんの人に支えられて生きていくのかなぁとか、あんなキレイになるかなぁとか、あんなに優しそうでしっかりしてそうな人に愛されたらいいなぁとか、いろいろ思うところあるので忙しいのだった。

結婚式とは不思議なものだなぁと思うのは、別に一緒に暮らしたいだけなら事実婚とか入籍だけでもいいけど、神と証人の前で互いを妻・夫と認めて、「病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、相手を愛し敬い慰め慈しむ」ことを誓うって、なんかすごいなと思うなどした。私は和婚だったので牧師の前で宣誓はしていないものの、似たようなやつを神に誓ったなと思いあたり、自分の生活を振り返って互いに愛し敬い慰め慈しめておるのか?という内省を行なうに至ったのであった。ムスメに愛とかの感情は全部持っていかれて旦那は二の次になってはいるけど、愛し敬い慰め慈しめていたらいいのだが。

Tちやの『花嫁の手紙』にて、お父さんに「昔小さい頃に2人で自転車に乗ってあちこち出掛けたのを覚えていますか?私はあの時間がなんだか好きでした。」と言う一節があり、ここでも泣いたのであった。1000%覚えてるよ!と思うなどしたし、いまムスメと一緒にしていることを、30年後くらいに「なんだか好きだった」なんて言われたらほんと嬉しいだろうなって思った。

最近、なんとなくムスメをつかまえては「ムスメちゃんはパパとママの大事な大事な宝物だよ」と語りかけるという活動をしているのだが、だいたいムスメは全然聞いてないか、聞いててもウザそうに塩対応なのだが、稀に「もっかい!」とアンコールを受けることがあり、ムスメのほぼ真っ白な心のキャンバスに残ってくれればなぁと思うなどしたのであった。

 

 

という、ヤマもオチもイミも特にないけど秋だから仕方ないね。現場からは以上です。