ちょこちょこ本を読んでるので感想。
ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治
掛かってたカバーが↓なのだが、
3等分せよと言われて↑こういう図を描いてしまう非行少年たちがたくさんいるらしい。こういう「できて当たり前のことができない」生きづらさは、私も程度は違えどよく分かる。他人事じゃない感覚を持って読めた。文章も分かりやすく説得力があった。最後の方には、受刑者1人に年間約300万円かかってて、その受刑者を健全な納税者にできたならば年間約100万円を納税するようになり、その経済効果は年間約400万円、と効果についてもわかりやすい。勉強や対人関係につまづく子どもたち・若者への具体的な支援方法まで書かれてて、なんか日本は良くなるのではないかと思ってしまうような本だった。
海苔と卵と朝めし/向田邦子
日経の日曜版で紹介されていたので期待感を持って購入した、食に関するエッセイ本。期待が大きかったためか、なんか思ったほどではなかった。なんというかちょっとクセが強くて、いいなぁ〜とかほっこりする場面が無くて、かといって「いるいるこういう人!」という感じも時代があいているせいかあまり無く、戦後のシビアな高給取り女性の生活を垣間見た、という感じだった。とはいえ教科書に載っていたような有名なエッセイも収録されていて、食べ物ひとつでここまで話を展開できるのか、と感心することしきりだった。
そんな感じです。