とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

夜明けのすべての話

昨日は子どもたちの寝かしつけを旦那に託し、夜の国道をクルマでひた走りイオンシネマのレイトショーへ。面白いと聞いた映画「夜明けのすべて」を観に行った。

結論からいうと、期待がデカすぎたからか思ったほどでは無かったが、とても優しい雰囲気が良きだった。松村北斗上白石萌音ってカムカムエブリバディのコンビか。忘れてたわ。松村北斗はイケメンなのに演技もうまいなぁ。上白石萌音は演技はものすごいんだけど、松村北斗が横に並ぶといかんせん顔の大きさが気になってしまって気が散った。光石研とかそのあたりの脇役陣がほんと良い味出してた。

 

で、映画自体は物足りなさはあったが「夜中にひとりで映画を観るために家を出る」ということ自体が楽しくて満足していた。で、今日子ども達とコンビニで買い物をしていたら、夜明けのすべての原作本が売っていたので何となく買った。

で先ほどから子どもたちが爆睡しているので読み始めたら秒で読み終わった。めっちゃ良かった!正直なところ映画より原作の方が好きだな。映画でのツッコミどころ(モネちゃんずいぶん気楽に松村君の家に行くな?とか)が原作だとすべて解消されていた。あとあの原作だったら上白石萌音じゃなくてもよかったなーなんて。夏帆みたいなタイプの方が良かったかなー。まあでも結果論か。

自分がこの映画の登場人物だったら、住川さんが一番近いな。モネちゃんがブチ切れるときにスッと住川さんがケアしてくれたりとか、いいよね。かつ松村君とモネちゃんの仲を早合点してニヨニヨするおばさんであるというところもな。自分ぽい。でも原作の感じだとこのあと二人が恋愛関係になってもなんも不思議でない終わり方だったわ。映画だともう絶対無い感じだったが。そこにあえて差をつけたの面白いね。

 

なんかあれよねー。誰も完璧な人なんていなくて、みんな何かつらいこととか隠してることとかあるんよね。その内容によってレッテルを貼りあったり比較したり…みんながお互いに寛容になり合えれば、っていうのが主題で、それがとても良きと思った。パニック障害になる前の山添はわりと「完璧な人」側というか、人の痛みの分からない人だったろうなと思うけど。原作で最後の方に社長が言う「コミュニケーション能力」が深いよね。冗談言って馬鹿騒ぎするのがコミュニケーション能力かっていったら全然違くて、相手がどんなふうに思うか想像することがコミュニケーション能力なんだっていう。とても良いね。