映画「こんな夜更けにバナナかよ」の話

金曜ロードショーを録りっぱなしにしてて、容量を空けるために期待せずにながら見をしたのだが、予想以上に良かった。

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

大泉洋が良すぎる。なんか大泉洋大泉洋にしかできない役が多すぎるね。高畑充希の透明感や三浦春馬の悩める青年ぶりも良かった。高畑充希が最初全然ボランティアする気がなかったというのもとても良かったね。

最初は大泉洋に大変腹立つしイラつくんだけど、割とすぐに好きになってしまうのがすごかった。高畑充希が視聴者と同じ心の動きで大泉洋のことを好きになっていくのが面白い。三浦春馬が一見恵まれたおぼっちゃんなのに内心葛藤が絶えなくて、それを大泉洋が軽くするというのも良かった。ベテランボランティアの面々が、主人公のこと「鹿野〜」と呼び親しくしてるのがとても印象的。一方的な献身では無いんだよねぇ。

 

学生の時、ボランティアに行くと言う友達にくっついて行って、同じような在宅介助に行ったことがある。相手は言葉が不明瞭で何言ってるか分からなくて困惑したけど、目の優しいおじいちゃんだった。親子丼を作って、と言われたけど当時の私は親子丼をどうやって作るのか知らなくて、一緒に行った友達が作るのを黙って見てた。友達は「ボランティア」というのはもっとキラキラしたものだと思ってたみたいで、だいぶショックを受けていた。その気持ちは少し私も分かった。友達が次回からは行かないと決めてそれを本人に言ったところ、悲しそうな顔をしていたけど頷いてくれて、それがなんだか申し訳ないような気持ちになった。

 

という私のしょうもない思い出が掘り起こされた。親子丼くらい作れるようになってよかったな自分。

介助ボランティアってほんとすごい大変だと思う。献身的な気持ちだけでやってる人はそんなにいないんじゃないかなと思う。自分の成長のためとかそういうキラキラしたのがあればいいんだけどさ。

 

障害者について、この映画の原作の作者のインタビューを読んですごい納得した。

インタビュー記事

「障害者」と区分けするべきでなく、すべての人がグラデーションというか、こういう面は弱いとか強いとかあるよねぇ。会社のLGBT研修でも同じようなことを聞いてすごく納得した。私も別にことさら性意識とか恋愛対象とかで悩んだことはなかったけど、髪はショートカットが好きだしスカートよりはパンツスタイルの方が好きだし、それを「女はロングヘアにしてスカートを履け」って言われたらすごいヤダもんなーと思った。

でも理論上は分かったけど、自分の子どもらが大きな障害を持たずに生きていけたらいいな、と思ってしまうのも本当。この映画の主人公も12歳で筋ジストロフィーと診断されるまでは「健常者」だった。母親が無理心中しようとしたみたいな描写もあったけど、親御さんはすごく辛い思いをしただろうな、と思う。

それでも自分の障害を受け入れて、ボランティアと対等にやり合って楽しく生きた主人公はすごいなって思う。でもみんながみんなそうではないだろうし。少しでも多くの人が自由に楽しく生きていける社会を作るのが大事なんだと思った。

 

良い映画でした。原作買った。