とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

映画「人生は上々だ!」の話

いや違うんです…ほんとに…別にラッセルクロウが好きとかではなくて…ちょっと気になるというだけで…良い映画と聞きましたし…ゲイの役とか珍しいなって思って…アマプラにも入ってないですし…メルカリで安く売ってたからなんとなく買っただけで…買ったからには見ないといけないし…。

 

ラッセルクロウがハリウッドに行く前のオーストラリア時代の映画で日本では未公開。1994年の映画らしい。

まさか自分がそういう映画のDVDを買うことになるとは…

 

人生は上々だ! [DVD]



 

【警告】ここから先は(ネタバレを含むので未見の人は)読んではいけない

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結果から言うとすごい良い映画だった。泣いてしまった。親子の愛情というか思いやりがひしひしと感じられて…。

特にお父さんが倒れる寸前の独白で「子どもを持つ喜びをあいつは味わえない。だからその代わりに他の喜びを全て味わわせてやりたい」ていうところでウッとなった。

人が何を幸せと思うかなんて人それぞれで、お父さんは息子のジェフが生まれたことが本当に幸せだと思ったんだよねぇ。自分が幸せだと思ったことをジェフにも味わってほしかったけど、ジェフがゲイで子どもを持てないということを愛情を持って受け入れたんだよねぇ。

ジェフの彼氏のグレッグのお父さんはそうできなくて、たぶんグレッグのこと愛してるんだけどゲイであることを受け入れられなくて断絶してしまうんよね。不幸だよ…。

ジェフのお父さんがジェフがゲイであることをスッと受け入れられたのは、自分のお母さんが実はレズビアンだったからというのがあって、冗談ぽく「孫に隔世遺伝したのさ」なんて言ってたけど、なんかこうなることは仕方ないみたいに思ってたのかも。

ジェフが祖母とその彼女が一緒にいるところを見て「自然だと思った」という独白のところはすごく違和感なく入ってきた。そうだったんだろうな、と思えた。

 

なんか全体的にコメディのはずなのに妙にリアリティがあって、大事件も起きないしお涙頂戴みたいなこともなく、日常が淡々と過ぎていく中の小さな喜びや悲しみが描かれててとても良かった。

ラッセルクロウの演技というのも活きてた。大げさな動作や感情表現がなく、ちょっとした仕草で悲しんでるとか興奮してるとかが分かってすごい良かった。

 

元が舞台作品らしく、演技の合間にこちらに向かって語りかける独白が入るのが面白かった。普通ならナレーションで入れちゃうとこなのかもしれんけど独白形式というのはなかなか良いね。それによってちょっとだけドキュメンタリーみたいな雰囲気も出るし。

独白はお父さんとジェフだけで、お父さんの彼女とかジェフの彼氏とかは無いので、ホントのところは彼女らがどう思ってるかは最後までわからないし今後どうなるかも分からない。でも人生ってそうだもんね、と思った。彼女らがどう思ってるか分からない代わりにお父さんとジェフの独白により彼らに強く感情移入できる。面白かったなー。

 

ゲイのラブシーンというのもちょこっとだけあるのだがわりとドキドキするなどした。若いラッセルクロウも相当イケメンだし相手のジョンポルソンって人も相当イケメンで眼福でありました。

ラッセルクロウ…イケメンやなー。いや違うんですよ好きとかではないんですけど…どーも気になるね…。

ていうか冒頭のシーンがラグビーやってるとこだったからか高校生かせいぜい大学生くらいかと思ったら24歳の設定で、もっと若く見えるなーとか思ってたら、なんなら当時の実年齢は30歳とからしい。すげーな。ていうか30歳とかまでオーストラリアにおったんか。そこからハリウッドに行ってのし上がるというのはなかなかやりましたね。うん…だからどうだというわけじゃないんですけど…

 

まあとにかく良い映画だった!つまんなかったらすぐメルカリで売ろうと思ってたけど手元に残しとくことにします。