レミゼラブル15周年記念コンサートでのジャベールを描きたいと思い描きました。
俳優はノームルイス氏。黒人で初めてジャベールを演じた人だとか。
このノームルイスが、私の中で「強いジャベール」の象徴。映画のラッセルクロウジャベールは「内省的ジャベール 」の象徴。
ノームルイスはひたすら凛々しいのである。常に自信を持って突き進んでいくのである。そしてジャンバルジャンに助けられてしまって生まれて初めて自分の信念に疑念が生じ、急速に信念が崩壊してしまうわけだが、そこから自殺への流れも「強いジャベール 」らしく突き進んでしまうのだ。
映画版だと、トムフーパー監督が解説してたけど、元々破滅志向というか、自分の中に何か自分を責める感情があるけどそれに完全に蓋をすることにより生きていたけどジャンバルジャンによってその蓋を開けられてしまい、元々の自滅志向が頭をもたげて自殺してしまったという感じだった。
どっちが良いとかというわけではなくどっちもすごく良いとしか言えないのだが、なので今回はノームルイスを描いたのでした。
元の写真はこれ。
なんか全然うまく描けなかったけど、眼の美しさと眼の彫りの深さはちょっとだけ表現できたような。眼がすごく好き!すごくキリッとしてて美しいんだよねぇ。
シーンとしては、偽ジャンバルジャンが捕まりました、無実を訴えていますが早晩白状するでしょうっ!という報告をマドレーヌ市長に上げるシーン。
ジャベールはこのシーンの前に、警察の本部に「市長がジャンバルジャンっぽいです」という密告をしているわけで、それが勘違いだった(ほんとは正解)というシーンであるのにこの凛々しさ。
密告は間違いだったがジャンバルジャンを捕らえるという目的は達した!という信念のブレなさを感じる。
ちなみに映画版では間違った(ほんとは正解)密告を上げてしまったことを気に病んで、免職してくれと市長に訴えてくるという内省的なシーンになっていて、凛々しさとは程遠いしょんぼりフェイスとなっている。
この差がまた良いよねぇ。全然違うのに信念は同じなんだよね。面白いわぁ。
ちなみに15周年版と映画版のジャベールの共通点としては「短髪」という点がある。
それまではけっこうロン毛をリボンで結んでるというのが定番だったようね。そして自殺のシーンでリボンがほどけて髪が乱れるみたいな。私あまりいまのところロン毛に魅力を感じないのでどっちかというと短髪ジャベールを喜ぶところあるかなぁ。
でもこの前描いたハドリーフレイザーのジャベールはイケメンだけあってロン毛がまた似合ってたなぁ。捨てがたい。
あとノームルイスは上背があってシュッとしてるのがまた良いんだよねぇ。コート着てるとなおさら細長く見えて、それがまた孤独感というか孤高の存在感を演出しておる。
映画版だとラッセルクロウがわりとずんぐりむっくりしてるので、孤高感よりは親近感を感じるよね。ここも大きな違い。
というわけで今日はノームルイスを描いた。ノームルイスについてはまた別のシーンとかも描きたい!そしていずれラッセルクロウ版と合わせてまとめたい。