とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

虹を作る話 準備編

ブログには書いていなかったけど、ここんとこ私は本作りに邁進しており、それがひと段落ついたので記録。

 

記録によると24年1月頃に初めて二次創作小説をpixivにアップしたらしい。上のリンクだと24年の終わりに9作品と言っているが25年も通勤時間などの隙間時間にちまちまちまちま書き続けていた。

 

◆3月頃に、どういうきっかけか忘れたけどX上でイベントに出よーよみたいな話が出た。その時点で5月のイベントにも申し込み可能だったのだが、漫画系のイベントというものに参加したことがなかったので、いきなり出品側に回るとかは足が攣りそうというのと本作り間に合うのかどうかがまったく分からないということで回避、その次の9月を目指すこととする。

 

◆5月はむしろ偵察ということで一般参加(客として参加すること)をしてみた、朝イチは混雑ヤバいらしいが、昼前くらいにのんびり行ったのでそういう混雑は無かった、でも広いスペースに無数のサークル(出品者)の机がずらっと並んでいるさまは圧巻で、このすべての人たちがそれぞれ工夫して絵を描いたり字を書いたりなんか作ったりしてるのかぁ…と思うと途方もない気持ちになったものだった。東京ビッグサイトなんてこれまでは「たまに仕事で展示会を冷やかしに行く場所」だったのが、魂のぶつけ合いの場所になるとは…。

 

◆イベントでは印刷所のブースも多数出ており、紙や印刷のサンプルを無料でもらえたのでとりあえずもらった。その中に「スピン」といって本につけるしおり紐のサンプルもあり、スピン絶対つけたい!!と思うなどした。紙のしおりも好きだけど紙のしおり120%紛失するからしおり紐のついた本が好き。てかこのしおり紐のあたりで、「ホンマにわたし本を作るんやな」と実感が湧くなどした。

 

◆本づくりの計画をざっくり立て始める。これまでに書きためたものたちを本にするだけでも大満足だったのだが、次のイベントまで期間もあるし、web再掲だけでは誰が買ってくれるのだろ〜かという疑問もあり、書き下ろしを書くことにまずは邁進する。結果的に書き下ろしは長短ありつつ3本、web再掲だけど抜本的に書き直したのが4本、web再掲で誤字修正レベルの小規模改編が9本。結構書いた。

 

◆あらかた原稿を書きおわり、まずは印刷会社の選定。初心者に優しいと評判がよく、無料サンプルも一番充実していた株式会社栄光で刷ることに決定。

 

◆栄光の入稿フォーマットをダウンロードし、原稿のページ、表紙、ブックカバーなどそれぞれ入稿原稿を作っていく。原稿ページは基本Wordで作りそれをPDF化するわけだが、トラブル続出。
ルビを振っても反映されない、扉ページの画像を真ん中に置けない、ページネーションがうまくつながらないなど幾多のトラブルを乗り越えたわけだがラスボスがフォント問題。
栄光オススメのフォントに入っていたフォントで「源明朝」という素敵なフォントで作ろ〜とずっと決めてたのでそれで原稿作っていったわけだが、PDF出力しようとすると文字化けしたり真っ白になったり、挙句の果てには出力するたびに印刷アドインが消えるみたいな謎現象が起きるようになり発狂しそうになる。


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ちなみにこの日は有休消化のため家に自分しかいない神DAYだったわけだが、早く入稿終えてひとりランチを満喫しよ〜♪とか思ってたのがまったく思った通りにいかずメシ抜きで何時間もパソコンと対峙する結果となった。

 

◆PDF化問題については源明朝を諦めて、純正フォントの「BIZ明朝」というやつを使うことにしたらあっさり解決。解決というかフォント変わっちゃってるから解決してないともいえるが、とにかく入稿データを作ることには成功。本ができてから思うことはBIZ明朝も素敵なフォントだったので結果的には全然良かった!なんか仕事ではBIZ明朝の仲間のBIZゴシックをよく使うのだが、この一連の流れのせいでBIZ明朝が好きになっちゃって、ついでにBIZゴシックまで愛おしくなっちゃった。てか最近エクセルとかのデフォルトフォントの游明朝とか游ゴシックとか、あの「游」シリーズキライ!フォントの幽霊みたいな感じで見づらいし行の高さがデカくなって画面上での一覧性が悪い!突然悪口言っちゃったけど…BIZをデフォルトにしたい!

 

◆扉ページについて、普段の仕事でWordを使いつけないため操作がよく分からず、「画像をページの真ん中に置く」とか「画像をちょっとはみ出させて塗り足しとする」みたいなことがまったく自由にできず、これも発狂しかけたがこちらは「扉ページだけパワポで作る」という方法で回避。パワポだったら正直なんでもできる。

 

◆困ったのが表紙やブックカバーのデータ!原稿や扉ページはPDFでの入稿が可能なのだが表紙とカバーだけはフォトショやイラストレータ、もしくはJPEGとかの画像形式じゃないと入稿ができない。パワポって画像生成の機能あるのだがなぜかものすごく画質が低い状態で生成されるから全然使い物にならない。かと言って何千円もかけてフォトショ買うかと言われると…となり、以前からパソコンに入ってた、無料のGIMPというフォトショ的なソフトを引っ張り出してきてバージョンだけ最新化して使った。GIMPも慣れないと操作がアレで発狂しそうになったが、友人の力も借りつつなんとか入稿完了。本当に大変だった!!

 

◆本当は全面校正してから入稿したかったが上記のトラブルでスケジュール押したので一部見れないまま入稿。ページ数が多いけんねぇ…イチかバチか入稿となったわけだが、本できてから読んでみても、でかい誤字は今のところ見つかっていない。小さな誤字はふたつほど発見したがこれはサッと校正したとて見つけられなかったであろう。

 

◆入稿後、栄光から問い合わせや原稿の修正は数回あったものの無事進行開始。ここらで調子に乗って、本以外のものも発注するムーブ入る。今回作ってる本が忍たまの大木先生と野村先生の本なわけだが大木先生が住んでる村である「杭瀬村」をフューチャーしたTシャツをまず作った、パタゴニアのTシャツのパロディ。


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届いたら実物めっちゃ可愛くて、これ着て家の中で飯食ったりテレワークしたりしてみたが旦那気づかず。「奇声を上げた上で目の前で背を向けジョジョ立ちをする」とか「風呂から出た真正面に干しとく」とかもしたがまったく気づかず。本当に杭瀬の自治体グッズだと思ったのだろーか?それならそれでいいけど…。Xで何人か欲しいと言ってくれたので多めに作って余った分は当日頒布予定。めっちゃ可愛いけど背中のプリント部分めっちゃ蒸れる。

 

◆あとイベントでは各サークルが自分の机に「サークル敷布」を敷くらしく、どんな布でもいいし最悪敷かなくてもいいわけだが、今回のサークル名とても気に入ってるのでサークル名を縫い付けたいな〜とかいろいろ試行錯誤していて、上記の入稿データトラブル関係で時間がなくなり、金に物を言わせる形で印刷所発注をした。出来上がって来たものがまた出来が良くてすごくカッコいい!
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アイロンかけたらシワ取れたけど、会場までの搬入でまたシワつきそう。とりあえず搬入の荷物にアイロンも入れといた。

 

◆サークル名「LIFE IS BEAUTIFUL.」というのだが気に入ってる。小説書いてて、登場人物たちが「自分の人生は上々だ」って思ってる感じを表したくて書いてるってのもあるし、読んだ人にもそう思ってほしいってのもある。今年のアラバキイエモンを観た時、バラ色の日々の前のMCで吉井さんが「思うようにいかないことも、辛い時期もあると思う。でもそれがバラ色の日々なんだよ」みたいなこと言ってて感動したのだが、そういうことなんだよねーみたいな。つらいことも楽しいことも出会いも別れもあって、それが人生みたいな。そんなサークル名。重いな?あと綴りを毎回間違えそうになる。

 

◆お品書き・値札・その他展示用のもろもろ
お品書き類はパワポでとにかく色々作りまくる。


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あとは百均でガッと買うなどして揃えて、あと小銭作ったりした。

 

◆本が届くのめっっちゃ楽しみにしてて、発送連絡来てからは宅配便の配送状況まで追う感じでチェックしていたのだがついに届く。
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感無量とはこのこと。自分の書いたものが本になってるとかマジでヤバい(語彙力)。

 

◆どうしてもつけたかったしおり紐をせこせこ付けていく。


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この様子をXに上げたところ手先の器用なフォロワーさんから「ちょw雑すぎるw私がやってあげたい」とメッセージ入ってウケた。こだわり強いわりにザツなんだよなー。
しおり紐つくといよいよ文庫本といったかんじ!

 

◆自室でこっそり作業していたわけだが、あるときひょんなことから旦那に本作りがバレる。どういう反応するのかと思っていたら「すごい!すごいなぁ〜小説を1本仕上げるのも大変なのにこの量書いて本に仕立てるとはッあんたの数多の趣味の中でも最も尊いな」とまさかの大絶賛。なんとなくコソコソやってるというのがあったのだがこれにより自己肯定感アップしたのであった。

 

◆郵送で本を買いたいと言ってくれた方がいてレターパックでお送り。先日感想が届いて感動してもーた、感想スクショした。考えたら本作りの期間は新作書いてもどこにもアップしなかったから感想をもらう機会もなかったんだなー。

 

 

というわけでもう会場に荷物も送っちゃったし差し入れとかも買ったし、もうやるだけですわ。会場で本を売る自分が想像できないが作ったんだから売るしかない、楽しみ!!