とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

黒歴史が届く話

もう闇に葬ろうかと思ったのだが、それにしては出来が良いというか、もうブログに載せることで昇華することに決めた。

というのもなんだか15歳の時に高校の美術の時間に作った絵本が実家で発掘されたらしくそれがわざわざ送ってくれたのである。しかもきちんと実家で回し読みしてから送ってきた様子。やめろや〜〜〜。

 

それでは始まります。私の絵本劇場。

切り絵で作ってる。ベースが白黒でアクセントが赤。うーん。中二病っぽい。高校生のはずなのに。

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タイトルが「隣人」。しぶい
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突然の聖書引用。そして始まるストーリー。
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もう三十年も前になる。私は家族と一緒に東京のかたすみでひっそりと暮らしていた。

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お隣さんは佐々木さんといった。みっつ年上の男の子がおり、いつも庭でキャッチボールをしていた。野球が大好きで、毎日が楽しかった。

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しかし、ただひとつだけ、いつも私の頭を離れないことがあった。

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隣の家にはシンタローという名のロボットが住んでいたのだ。

 

はい。もうここでわたしは混乱せざるを得ない。シンタローって。旦那がシンタローという名前なのだがどういう因縁なんだ。実家でもここのくだりで困惑の嵐が拡がったらしい。


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私が牛乳を飲んでいたとき、シンタローはガソリンを飲んでいた(純度百パーセントのハイオクだった)

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それなのに、シンタローは自分のことを人間だと思いこんでいた。佐々木さんの家では、あえてシンタローに真実を告げていなかったのだ。

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シンタローは何でもできた。私がホームランを打つと、シンタローは場外ホームランを放った。

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私がやっとの思いで完封試合をしてみせると、シンタローは完全試合をやってのけた。

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チームメイトの前では笑顔を装いながら、私はつきあげそうになる言葉を必死で押し殺していた。

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「ロボットのくせに」

 

はい。こじらせておりますね。あー。つらい。そしてここから転調します。

 

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ある日のことだった。私が住んでいた街は、震度七の地震によってあとかたもなく押しつぶされてしまった。

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どのくらい気を失っていたのだろう。目の前が真っ暗だった。怖くなって母を呼ぼうとしたが、のどがカラカラでかすれ声しか出なかった。

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気がつくと、目の前にシンタローの脚があった。目をこらすと、シンタローがうつぶせに倒れていた。ぴかぴかだったメッキははがれ、冷たい鉄のからだがむきだしになっていた。

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私はシンタローに背を向けた。はやく逃げなければ、余震がくるかもしれない。走り出そうとしたが、足が前にすすまなかった。頭の中で、いろんなものが渦を巻いて去っていった。

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シンタローの重いからだを肩にかつぎ、私は暗闇の中を走りだした。シンタローのからだから、ウィーンと電子音が聞こえた。かすかにガソリンのにおいもした。

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太陽がまぶしかった。街はガレキの山になっていた。深呼吸をして、私は青空をみあげていた。

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現在、私は仙台で運送の仕事をしている。自分で起こした小さな会社だが、やりがいのある仕事だ。疲れきって家に帰ると、妻と三人の子どもが出迎えてくれる。通販で買ったソファに身体をうずめると、あいつが部屋から笑って出てくる。

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私の家には、妻と子ども達と、ひとりのロボットが住んでいる。

 

はい…ツッコミ所が多すぎる!まずなになのか、この教訓は。何が言いたいのだ。シンタローは佐々木さんからもらったの?ソファ通販で買ったの?東京に住んでるつってたのに野球のユニフォームの胸に湘南って書いてあるけど?

 

そして極めつけがこれですよ。
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ぐわぁーーーもうなになのか!なにその手紙。気味がわるい!こわー!こわい!もうこわい…15歳…


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そして終わる。こわい…。このブログにより昇華していただきたい。

 

読んでて思い出したけどこの絵本Iっさんちでダベりながら作ってたなぁ。懐かしい。Iっさんはどんな絵本を作ってたのだろう。

 

あー。冷や汗すごい。やばい。なんか精神にダメージを受けてる。つら!でも面白かったからよしとする。