ここんとこ映画づいて、しかも観たやつ観たやつ面白くて人生ランキングにランクインするほどだったので残しとく。
【警告】これより先は(ネタバレを含むので未見の人は)読んではいけない
MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない
前から気にはなっていたのだが観てなくて、アマプラのオススメに出てきたのをきっかけになにげに視聴して、すっごい面白くて夢中で観ちゃった。主人公の円井わんがリアル社畜というか限界会社員で死んだ魚の目をして仕事してるのだが知らぬ間にタイムループに巻き込まれていて、でも仕事が忙しすぎて、後輩にタイムループを指摘されても「マジでそれどころじゃないんよ…」みたいな感じでなかなかタイムループものにならない、というところがまずおもろかった。最初にタイムループに気づくのが下っ端の若者で、それが先輩のわんちゃんにエスカレして、その先も1人ずつ上司にエスカレして最終的に部長まで行き着かないといけない、という日本の会社っぽい段取り踏まないとタイムループが解けないという展開がおもろい。係長・課長もそれぞれリアルなキャラが立ってて良かった。しかもエスカレの過程でメンバーがちゃっかりスキルアップしちゃったり、前回ループ時の反省を活かして難問を難なくクリアしたり、そのたびに服装とか顔色が良くなっていって職場環境が良くなっててわろた。ハトです!とか、部長への課長渾身のパワポプレゼンとか爆笑しちゃった。で、やっとのことで部長まで行き着いた後、後半はちょっとスポ根感動展開になっちゃって最後はちょっと泣いた。仲間っていいね、って思ったよね。すごい短いのにテンポよくまとまってて、終わった後スタオベものだった。日本の全会社員に薦めたい。でも海外でも通用しそう、エスカレ文化とか日本ほどじゃなくてもどこにでもありそーだし。
カラオケ行こ!
原作マンガの作者の和山やまが好きで「カラオケ行こ!」も一応読んでたはずなのだがあまり強い印象は持ってなかったけど、なんとなく見始めたら超良かった。Xの「紅」がこんなにエモい曲だったとは…。イントロの英文の関西弁訳、最初のところは笑えるんだが、後半に回想シーンと共に流れるともうなんか泣けるんよな。最後の斎藤潤氏の紅熱唱はもう歌聴いてるだけで泣けてきてもーた、あの声変わりの表現はガチなのか??斎藤潤がリアルに変声期だったん??そうだとしたらエモすぎるし違ったとしたら演技力ハンパない。「変声期の少年が無理して歌ってる」としか見えない説得力があった。なんか全体通して青春感がすごかった。聡実が狂児に心を開く描写も自然な気がした。合唱部の仲間や映画観る部の友達も、なんつーか良い意味で中学生っぽくてみずみずしかった。いいねー。てか狂児が39歳設定らしくてタメだった、マジかー。
RRR
映画館でやってた頃から観たかったけどなかなか機会なくて観てなかったけど、意を決してアマプラに課金してまで観た、もうすんごかった。なんつーか、人生とは…みたいな。人生とは友情と使命でできておるのだと知った。普段からブロマンス研究会会長を務めているのですけどブロマンス界のTOP OF THE WORLDに認定します。個々でもそれぞれ強すぎるのに2人が力を合わせると無敵、みたいのが最高すぎた。序盤は本当に強い男同士の友情、お互いに敬愛の念を持った絆が描かれて、ここまでですでにエモなのだ。そしてビームとラーマ、それぞれ使命を帯びてるんだけどラーマの使命は途中まで描かれないのよね。だから最初はビームに肩入れして、ラーマそんなにムキにならんでもいいじゃないって思うんだが、からの中盤でラーマの少年時代が描かれ、辛い過去と現在のラーマが負っている使命が解き明かされるんよな。そうなるともう一気にラーマに共感しちゃって、でもビームは何も知らないからラーマに抵抗し反発するんだけどそれも致し方ないんよね、ビームにも使命あるし…友情と使命の間で葛藤するラーマがかっこいい。良きところで現れるラーマの婚約者(めっちゃ可愛い)、開眼したビームとラーマの再会…泣けすぎる。ナートゥのダンスシーンもかっこいいし、その他アクションも全てが壮大で、クライマックスとは?みたいな。映画ずっと全部クライマックスみたいな。しかしこの映画、イギリス人が観たらブチ切れるだろーなと思いますけどまぁそれだけのことをやってきてるということなんでしょうねぇ…。あとラーマのパパが藤岡弘に似てた。
電車男
大昔に観てたんだけど急にまた観たくなって観てみたらすんごい良かった。大人になってから観たの初めてだったからなのかわからんけどめっちゃ刺さった。昔は電車男側の視点だったけど、今はエルメスとか2ちゃん住人の倦怠期夫婦とかに感情移入したわ。今調べたら電車男の映画時点で中谷美紀が29、山田孝之が22だったみたいで、それくらいの歳の差は普通に感じたし、オタクが背伸びして、というのをさておいても29歳と22歳ってけっこう人生経験に差もあるし、エルメスからすると電車男はオタクかどうか以前に子どもすぎて、最初は全然恋愛対象では無かったんだなって思った。でも初めて食事に行く時に頑張っておめかししてきたり、不器用ではあるけど必死にエスコートしようとしてくれたり、あと映画の最後の方で自ら語ったように「会うたびに小さなプレゼントをくれる。何でもないことを思い出に、幸せに変えていける」と思えて、だんだんと意識するようになっていったんだろうな。デートに友達連れてきて検分してもらうというのもわかる気がするし、パソコンのパンフレットに死ぬほど付箋つけてくれるみたいのも本当泣けるよね。優しさってこういうことって思う。でもエルメスの海外出張前後、電車男が頑張りすぎて空回っちゃう感じもなんだかリアルだし、人生経験少ない中で必死ではあるし本人は「ボロが出た」とか「釣り合わない」とか思ってるんだけど、エルメスから見ると全然そんなこと求めてないっていうか、たぶんエルメスはバリキャリだから仕事もめっちゃ忙しいし、電車男といる時はなんだかホッとできたんだよねぇきっと。だから電車男が頑張りすぎて自爆しちゃってるのがつらくなっちゃったんだよねぇ。でも秋葉原で会えて、電車男が肩の荷をおろして等身大になれて、エルメスに励まされて素直な思いを口にできて、エルメスが自然にそれを受け入れるあの流れ、今見たらめっちゃ良かった。 あとこの映画、主役の2人だけじゃなく、2ちゃんの住人たちそれぞれにちょいちょいスポットライトを当てるのがすごく良くて、倦怠期の夫婦はお互いに対する態度を改めるきっかけを得るし、看護師の女子は過去の恋愛の呪縛から脱却するきっかけを得るし、オタク3人組はよく分からんけど服装はアップデートしてたし、そして瑛太演じる引きこもり男子は、安全なところから人を否定しまくることに慣れてしまっていたけど、電車男をきっかけに自分の足で外に出るんだよねぇ。何もしないで批判するって簡単なんよねぇ。何かして傷つくのはつらいもんねぇ。電車男が「好きになるのは苦しい」って言ってたけど、誰とも関わらず1人でいたらラクっちゃラクなんよね。でも電車男は勇気を出して一歩進んだ結果、人と関わる楽しさと苦しみを知ったわけなんだよねぇ…思いのほか深い。住人たち、最後の変化だけじゃなくて、途中でもちょいちょい、ベノアティー買いに行ってみたりとかして行動変容の兆しがあるのも面白かった。てか総じて山田孝之カワイイ。
そのような感じでした。なんだか良い映画観ると、自分もなんかやりたいみたいな気持ちになるね。良きです。