とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

読んでしまった本の話

読んで後悔したけど読んでしまった本について…しんどい。これも先日コーチャンフォーで買った本。

 

死刑に至る病/櫛木理宇

死刑にいたる病 (ハヤカワ文庫JA)

コーチャンフォーのオススメの棚にあって、映画の原作本なんて絶対面白いから〜と思って買ってみた。夜ちょっと読み始めたら止まらなくなり深夜までかかって一気読みしたがほんと読まなきゃよかった感あるほど後味が悪く、強烈な犯罪シーンが頭に浮かんでは消える、「女子高生コンクリート殺人事件」のWikipediaを読んだ時と同じ心境になってしまった。

でも小説としてはすごく力のある本だとは思うし映画化したのも納得。主人公の青年の心境とその変化が巧みに描かれていてそれはすごく良かった。「元神童」の青年の心の闇というか、誰にでもあるそういう心の隙間に、こういう支配的な力を持った人はつけいってくるんよな。宗教とか犯罪者とかさ。それは本当にリアルに描かれていた。

ファミレスで幼い子供のてをいっとき離して会計をする母親と、その幼い子供を「今なら攫える」という目で見る異常者…みたいな描写があって背筋凍った。デニーズで私もやったことある…!!て思った。思ったし、たとえば一人で子ども二人連れて出かける時、車停めてイチコおろしてニコおろして…みたいなときに、イチコがあんまり車道に飛び出したりするタイプの子どもじゃないのもあって、イチコを先におろしてそこらへんにいて〜みたいなことはよくあって、ニコおろして回り込んでみたら近いといえども意外なところにイチコがいたりとかいうことよくあるので、異常者がじっと観察していたらすぐ攫えるような感じなのかも…と思ってしんどくてしんどい。

 

みたいな話を会社でランチしながらOみや大先輩に話したら「とりあえずGPSは持たせないとね!」みたいな対症療法的な話に花が咲き、それはそれでもちろんやるのだが、同時にこの社会をどうにかできないのか…という思いにもなった。

異常性愛犯罪者とかって、全員じゃないだろうけど子どもの頃に虐待を受けたとかなんらかの障害があったとかすごく貧乏で学びたくても学べなかったとか学校でいじめられたとか、社会に適合できなかった事情がある人も多いと思うんよなー。そういうのを1人でも救えたらこういう犯罪が一件でも減って、1人でも被害者を減らすことができて、うちの子が被害者になる可能性を何%か減らせるのでは?と思う。

数字的に言えば、1人の人間が犯罪者にならずに一般的な労働者・納税者になれば、税金を使って犯罪者を賄うお金が減るどころか税金収入も増えて一石二鳥よな。コスパ凄すぎんか…。

 

で具体的に何をすればいいのか?産休中にコーチング学んで、その学校だとコーチングの依頼人はできれば会社経営者とかエリートビジネスマンとか、そういうほうが儲かるからいいよ、みたいなスタンスだったので私はケッと思ったのだが、もっと普通のというか私よりすこし収入が下くらいの人にやってあげれんかのーと思ってた。本人からお金をもらうのではなくて他から何か得られる工夫をするとかして…。

ユニクロ経営者OBの神保拓也氏がいまトーチングというサービスをやっていて、依頼者の相談に全力で乗るという内容ではあるのだが、それは本人からお金を取るのではなくて、聞いた内容を匿名にして有料メルマガにして配信することで、相談者ではなくメルマガ読者からのお金を収入源にするというビジネスモデルなんよな。

株式会社トーチリレー

この話を聞いた時にマジですげーと思ったし私もこういうことやりたいと思ったものだった。わたし的には自分の話をメルマガにされるのはちょっとな…と思うし全く同じビジネスモデルなんて無理だけど、この発想の転換がすごいと思った。これだったら貧乏学生でも相談できるもんなー。一般的なNPOとかだと行政からの助成金とかに頼りがちだけど、それだと突然助成金が切られたら終わりだし、紐付き援助みたいになりかねないし、自力で稼ぐのほんとすごい。

 

なんかこういうことができたらいいのに…なんとかできんかのー。