とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

レミゼラブルの話(ジャベール編)

合唱団ロスはやっと抜け出したのだが今度はレミゼラブル沼にハマってしまっている。
今回は今まであんまり注目してなかった「ジャベール」という人に着目しておる。

ジャベールはレミゼラブルにおいては悪役というか敵役というか、主役のジャンバルジャンを憎み執拗に追いかけて来る人なのだが、敵だけどある意味1番まっとうだし真面目な努力家でもある。ドラゴンボールで言ったらベジータみたいな感じ。
「俺は監獄で生まれた」みたいな歌詞があり、多分だけど収監されてた囚人の子供だったんだろうと思うけど、成長してまずは監獄の看守になり、転職なのか出世なのかよくわかんないけど警察組織に入って警部になり、所轄の仕事に精を出していて、テナルディエとかの放蕩の輩を片っ端からとっ捕まえている。
その一環で、金持ちのおっさんと喧嘩になった娼婦ファンティーヌを問答無用で連行しようとしたりもする。このくだり、ファンティーヌはほとんど悪くないっていうかおっさんの方がちょっかいかけてきたんだから正当防衛のはずだけど、「金持ちのおっさん(市民)」と「娼婦(あばずれ)」というだけで、おっさんの主張の方が正しいのだろうと盲目的に信じるようなとこがある。
これはジャベールの視野の狭さもあるけど、当時は娼婦に人権など無かったのかもしれないし、こんなイザコザなんて所轄で無限に日々起こり続けてて、一件ずつちゃんと話を聞くなんてできないからしょうがないのかもしれない。
しょうがないのかもしれないけどそこに自分の出世もきっちり視野に入れてるだろうなってところもジャベール感。
その証拠に、ファンティーヌの事件の時も、あんなに普通にファンティーヌを連行しようとしてたのに、上司であるところの市長のジャンバルジャン(まだジャベールは正体に気付いてない)が「監獄ではなく病院に連れてくのだー!」と言ったら「しかし市長!」なんつってモゴモゴ言うだけで、ちゃんと反論できない。権威に弱いのだな。
たぶんそれは自分自身が強烈に権威への憧れを抱いているからなのだろう。それは自分の出自へのコンプレックスとか、いつか見返してやるみたいな反骨精神がそうさせるのかもしれないわね。

starsというジャベールのソロ曲があって、ジャンバルジャンを含む悪人どもがこの世にのさばる限り、それを追うのが自分の使命だし、星たちはそれを照らしてくれる、この星に誓って自分は使命を果たす!みたいな歌でカッコイイ。コンサートとかだと数名でハモったりするバージョンもありそれはそれでカッコいい。

私の好きな25周年コンサートのDVDではノーム・ルイスという渋い黒人さんがジャベールで、なんか目がすごく綺麗で私はとても好きで、私のジャベール像は彼をベースに作られているのだが、映画のラッセルクロウのジャベールもかなり良かった。内省的だったよねぇ。
ノームルイスの場合自殺しそうにないっていうかもっとしぶとく生きていきそうだけどラッセルクロウだとちょっとウーってなったら自殺しそうな感じはあるね。

でもDVDの中のジャベールの自殺のシーン、ずっと許せなくて悪だと信じて追い詰めて来たジャンバルジャンに逆に許されてしまって、自分のやってきたことがもしかしたら間違ってたのかもしれないという衝撃で自我を見失って動揺するところ、表情が鬼気迫るというかほんとかわいそうだった。
「ジャベールの自殺」ていう歌を歌って最後は川に身を投げてしまうのだが、その歌詞も悲しくて、「俺には行く場所もたどる道もない」て絶望し「星も黒く凍る」みたいなことを言う。
先述のstarsで、同志というか道標として自分を照らしてくれていた星が今は黒く凍ってしまった、という表現がほんと悲しくなってしまう。
たしかにジャベールは極端なとこあるというか思い込みが激しいしジャンバルジャンやファンティーヌの言い分も少しは聞いたれよ!て思うとこあるけど、基本的に真面目に職務をまっとうしてきたんだから、ジャンバルジャンに助けられてしまったからといって絶望して自殺せんでもいいやろーーと思う。
この「ジャベールの自殺」という歌の後半のメロディは「バルジャンの独白」という、序盤でやさぐれてたジャンバルジャンが司祭に許されて衝撃を受けて、今までの人生に別れを告げ、新しい人生を生き直す!と決意する歌のメロディなのである。
「誰かに許されて衝撃を受ける」とか「今までの人生は間違ってたかもしれないと思う」という点は共通してるのに、1人は一念発起して商売を始めて成功して市長にまでなったのに、1人は絶望して自殺してしまうわけやね。その差は一体なんなのか?
年齢もあるかもしれんね。ジャンバルジャンの時はまだ30代くらいだったかもしれんけど、ジャベールの時はもう50過ぎとかかも。もう人生を変えられると思えなかったのかも。
あとは司祭はもしかしたら許しに慈愛を込めていたかもしれないけど、ジャンバルジャンはジャベールに対してそこまでの気持ちというか余裕はなかったかもしれんね。いやマジ勘弁して!くらいの気持ちだったかも。
その差なのか?

まあそんなこんなで憎たらしくもかわいそうなジャベールなのだが、昨夜合唱団の首脳で半ば無理やりレミゼラブルトークをしていた折、「ジャベールは純潔かどうか」というかなりしょうもない話で揉めた。
私の中ではもしかしたらジャンバルジャンは純潔かもと思うのだ。極貧の若い時に投獄されて19年間牢獄にいて、出てきてすぐに神の意思に触れて神のために生きると決めてきっとなりふり構わず頑張って市長になって、そのあとはファンティーヌにコゼットを託されて、コゼットを父親の気持ちで溺愛しつつ世間からは隠れて生きてきてるので、そんな余裕無かったんじゃないかなと。
あと原作でコゼットとジャンバルジャンは「親子でもあり恋人でもある鉄の絆で結ばれている」みたいな記述があり、まさか肉体関係があるという意味では無いはずなので、そのくらい愛してたということだと思うので他に女はいなかったんじゃないかなと。隠れてたしな。

ジャンバルジャンに関しては私の中でひとつの結論が出てるのでいいとして、問題はジャベール。
ジャベールは別に世間から隠れてるわけじゃないから別に彼女の1人や2人いてもいいんだけど、なんとなく結婚はしてなさそうというか、革命軍にオトリ捜査みたいな感じで乗り込む感じが捨て身感というか鉄砲玉感あるというか、ジャベールみたいに責任感ある人だと家庭があればそれはそれで守らねばならん!と思うはずなので、独身だろうと思う。
あとこの時代って親が縁談まとめたりする役割なのかなって思うと、たぶんジャベールの親ってろくでもなさそうだからそういうことは一切してくれなかっただろうから独身だろうとも思う。

で独身だとして、純潔かどうかでいくと、潔癖そうだから娼婦と遊んだりはしなさそう。
そうすると普通に恋愛をしたかどうかということになるのだが、というあたりでわたし以外の首脳が寝落ちしたため、ここからは私ひとりで考えないといけなくなりました。

なんか、基本的にジャベールは女嫌いぽいけど、唯一心を許せる幼なじみみたいな女がいるかも?いやいてほしい。
あんまり高尚な女じゃなくて、わりと美人だけどあんまり頭よくなくて、なんか男に騙されてひどい目に遭わされたりして、そのたびにジャベールが舌打ちしながら助けてやったりして、でも懲りずにまた他の男に騙されて、みたいな女。
仮に名をマリアとします。
このマリア(仮)がまた傷ついてジャベールが助けてやった日、相手の男が腹いせにマリアの家を水びたしにして帰って行きました。家がめちゃくちゃで寝られないマリアを仕方なくジャベールは自宅である寮かなんかに泊めてやることにして、ベッドをマリアに使わせてやって自分は床に毛布かなんか敷いて寝ます。マリアはジャベールにごめんねーごめんねーありがとねーなんて言いながらシャワーを浴びます。男に殴られた傷が痛くてちょっと泣くなどしながら、ジャベールが貸してやったシャツかなんかを着て出てきました。ジャベールは明日も早いからとっくに寝ようとしてるのだが、マリアのシャワーの音やすすり泣く声などがうるさかったり気になったりしてうまく眠れず起きていて、マリアが布団に入る音を聞いていました。

みたいなシーンを経て、マリアが誘うなりジャベールが我慢できずに襲うなり、誘いも襲いもせずになんとなくなり、なんかかんかあって純潔を捨てたかも。捨てたかもね!
でもマリアは別に恋人になるわけでもなく、また変な男につかまってDVで死ぬんだろうね。マリアの粗末な葬式に出たジャベールは、改めて星たちに悪者どもをこの世から抹殺することを誓うのでした。

みたいなことを考えましたがどうでしょうね、これ。怒られるのかな?引かれるのかな?
私は画力が無いが、誰かマンガにしてほしい。それを読みたい。

そしてこのジャベール語りは次に続くのでした。マリアは出てきません。