とかげのたからもの

バンドが趣味の育児中会社員です。音楽鑑賞とジョジョとレミゼラブルが好きです。

ブロマンスの話

少し前まで推しの二次創作小説を書いていた。小説を書くこと自体がすっごく楽しくて、通勤時間とかのスキマ時間にずっと書いていた。書いてる間は夢中で書いて、書き終えてしまうとスン…としちゃって、自分はどこに向かっておるのか?何がしたいのか?と自問自答が始まるというつらいやつ。でもとにかく自分的には面白いと思うものができたし、楽しかったことは間違いない!何人かからは熱い感想もらって胸熱だったし!
で自問自答は継続しているものの、楽しかった記憶を整理することとした。
 
一番最近書いた小説は現代物。推したちは本来室町時代の住人だから室町時代の小説を書くときも時代背景とか風俗とか調べるのが楽しかったけど、現代物に仕立て直すと今度は自分のこれまでの人生観とか仕事観とかが如実に顕れるのが面白いところ。
なんなら現代でも知らないことたくさんあるなー!会社の雰囲気とかも私は新卒からずっと同じ会社だからひとつの会社しか分からんしやなー。でも考えたら友達たちはそれぞれ全然違う仕事してるわけだし、実家の工場とか幼馴染の親とか広げていくとそれぞれ人生があり価値観があり…と思うと胸が熱くなった。なんだこれ。
 
今回は推しと推しのライバルの関係性を書きたかったのでそれは確定として、BLにするかどうか問題というのがまず存在するよね。私としては全然ウェルカムなわけだがエロ本を書きたいわけでもないし、無理くり濡れ場をぶっこんでもひとつもエモくないわけ。ここらへんも本とか齧り読むと、室町時代ってそういうあたりもおおらかというか男娼宿がめっちゃ隆盛していたりもしたらしい。でも現代だと、LGBTへの認知は進んできたとはいえ男性同士のカップルというとまだやっぱり「あら…そうなんだ」みたいな反応になっちゃうというか、ましてや偏見がある人たちだと非難されたりする場合もあるんだろうなとか。するとやっぱりカミングアウトするのにも勇気が必要になってしまうんだろうし。切ないよな。
というようなことを考え始めてもやっぱりなんかなかなか難しいなーと思いながら前回の小説を書いたのであった。すると感想を寄せてくれたねむさんから「ブロマンスタグを付けといた方がよいかも」というアドバイスをいただいて、それなんよ!という気持ちになったのであった。

もしかしたら私が書きたかったのはBLじゃなくてブロマンスなのかもなーと思いつつ、「ブロマンス」の定義ってむずくね?という別の議論が始まったのであった。
ブロマンス作品と呼ばれるものをざっと調べてみても、とにかく定義が曖昧。「BLはブロマンスに入るのか」という論点だけでも議論が展開されておる。バナナはおやつに入りますか的な。
Wikipediaによる定義だとこちら。

ブロマンス(英語: bromance)とは、2人もしくはそれ以上の人数の男性同士の近しい関係のこと。性的な関わりはないものの、ホモソーシャルな親密さの一種とされる。

とりあえずNetflixで「君の名前で僕を呼んで」を観てみた。

んーーとにかく眼福。ラストシーンの主人公の表情ときたら…。オリヴァーとの恋だけでなくガールフレンドとの恋や、両親との対話みたいなところが描かれてるのが良きだったなって思った。しかしこれはブロマンスなのか?普通に恋愛映画だと思った。
 
私がブロマンスに求めてるのはもっと「友情」とか「絆」とかだな、ってことがこの映画を観たことにより分かってきたのであった。解像度〜。


そこで私の幼馴染にしてブロマンス研究家のEじに意見を求めると、Eじから出てきたのはこの辺りのマンガたち。

Jドリーム懐かしすぎるわーーー。ベテランDFの嶋さんが大好きだったわ。嶋さんはGKの富永と仲良しだった記憶。W杯に行きたくて何十年も頑張っていたのに一時期代表メンバーから外れたりして苦労するのよねぇ。代表メンバーから外れた時の「もうオレの予定のどこにもW杯は無いんだ」という独白がほんと泣けた。その時しかも、空港まで子ども連れて迎えにきた奥さんの荷物をさりげに持ってるんよ確か。優しいのよねー。何の話?

バナナフィッシュも懐かしい〜と言いつつ全然序盤しか読んでないんだよな。主人公がアッシュと出会って中国マフィアと抗争になりそうになったけど手を組んで…みたいな…合ってるのか?妄想?読みたいーー。

これはもうすごい作品なんよ。謎解きミステリが縦軸、男たちの絆が横軸みたいな。青木の風貌があんま好みじゃないんだよなー。どっちかというと鈴木とまきさんのほうが…。でもまきさんもイケメンすぎるというか小柄でイケメンの天才っていうのがファンタジーすぎて…。どっちかというと第九の先輩の…名前忘れたけど岡田さん?岡さん?とかの方がリアリティあって好きだけど完全にみそっかす扱い。

Eじのおかげで過去に読んだ名作たちを思い出しブロマンスの解像度が上がってきた。
 
からの、ブロマンス的な曲ってあるかなって探してみた。
 
俺たちの明日 / エレファントカシマシ

エレカシの代表曲たちはだいたいブロマンスありそうだけど「俺たちの明日」はまさに男同士の絆って感じでブロマンス感すごい。歌詞熱すぎる。 

実は昨日オマエとつるんで歩く夢を見たんだ

昔みたいにオマエと歩く夢を

そういやあの頃は俺たちの時代を築こうなんて話を何時間でも語り合って飽きなかったな

そしてそんな時間こそ本当は俺たちの

あぁ 人生そのものだったな

とか。推しと推しのライバルの姿が浮かぶようだ。2番の歌詞もすごくて、

10代 憎しみと愛入り交じった目で世間を罵り

20代 悲しみを知って目を背けたくって

町を彷徨い歩き

30代 愛する人のためのこの命だってことに

あぁ気付いたな

季節は過ぎてそれぞれの空

オマエこの頃何想う

みたいな。それぞれの道を歩いてるけど弱気になった時とかに心の中で相手を思い出して、あいつも頑張ってるはずだみたいな…エモ…。

 

WOW WAR TONIGHT / H Jungle with T

自分でも意外だけど浜ちゃんのあの歌。いやこの歌、アラフォーになって改めて聴くと歌詞がエモすぎる!ちょっと泣きそうになるもん。何年に発売されたのか調べたら1995年…さ、30年前?!やば…
歌詞全体的にエモいんだけど、とりあえずブロマンスみを感じるところだけでも抜粋。まじ全体的にエモい。

 

たまにはこうして肩を並べて飲んで

ほんの少しだけ立ち止まってみたいよ

純情を絵に描いたような さんざんむなしい夜も

笑って話せる今夜はいいね

冒頭からこれ。なんかサラッとしてるけど、深く考えるとコレどういう意味だ?さんざんむなしい夜、何があったんか?仕事?でも純情を絵に描いたような、なんでしょ?どゆことだ?フラれたの?えっどゆこと?(混乱)

温泉でも行こうなんていつも話してる
落ちついたら仲間で行こうなんて でも
全然暇にならずに時代が追いかけてくる
走ることから逃げたくなってる

「時代が」ってところ、浜ちゃんが歌ってることもあって昔は「芸人さんは大変だな〜」とか思ってたけど、違うんよなー。サラリーマンも時代に追いかけられてるんよ…自分の得意な商材が時代遅れになったり、コンプラが変わって余計な仕事が増えたり…。

それでも何かの役にはたってる人生の....

ここ突然ぶっ込まれる感じで、ウッてなった。それでも何かの役に立ってるんよみんな…!TKがこの歌詞書けたのすごない?

流れる景色を必ず毎晩みている
家に帰ったらひたすら眠るだけだから
ほんのひとときでも自分がどれだけやったか
窓に映っている素顔を誉めろ

これもなんか情景の浮かぶ素晴らしい歌詞だしこんなサラリーマンを励ます歌だったとは。ちょっとユニコーンの歌詞っぽさもある。

いつのまにやら仲間はきっと増えてる
明日がそっぽを向いても走りまくれよ
そうしてたまには肩を並べて飲もうよ
Getting better
begin to make it better

友もどっかでつらい思いしながらも頑張ってるんだね…。で最初の「肩を並べて飲む」に戻ってくるという構成が美しい。でも肩を並べて飲む時はつらいことなんておくびにも出さずに楽しくギャハハって飲むんだろうなって。くー。エモい。
 
 
こうしていろいろ並べていくと、なんか自分の中でのブロマンスが解像度上がってきましたね。